特設市場注意銘柄
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金融商品取引所(証券取引所)が、有価証券報告書等の虚偽記載や監査報告書等の不適正意見、上場契約違反等の上場廃止基準に抵触するおそれが生じたものの監理ポストや整理ポストに指定して上場廃止にする程ではないと認められた場合で、かつ企業の内部管理体制を改善する必要性が高いと判断した場合に、改善を促すとともに継続的に投資家に注意喚起するために指定する銘柄のことで、特設注意市場銘柄に指定された銘柄は、特設注意市場において、通常の取引銘柄と区別されて売買取引が行われる。
特設注意市場銘柄に指定された企業は、指定から1年経過後、速やかに取引所に「内部管理体制確認書」を提出する必要があり、内部管理体制等が改善したと取引所が判断した場合には、特設注意市場銘柄の指定から解除され、通常の取引銘柄に戻るが、特設注意市場銘柄指定後1年以内に内部管理体制等について改善がなされず、内部管理体制確認書の提出を3回行った場合で改善の見込みがないと取引所が認める場合や、特設注意市場銘柄指定後1年6か月以内に内部管理体制等について改善がなされなかった場合には上場廃止なり、整理銘柄に移行することになる。
2007年春の日興コーディアルグループの虚偽記載(利益水増し)問題に際し、当時のルールでは、上場廃止か維持の二者選択しかなく、上場廃止とまでは判断できなかったため上場維持を決定したが、廃止と維持の間の処分を求める声が高まり、2007年11月、新たな特設注意市場が設けられ、2008年にIHIが初めて指定された(2009年に解除)。