通貨選択型投資信託
- 英語
- currency selection type fund
- 関連語
- 金融ADR
株式や債券等といった投資対象資産に加えて、投資対象通貨も選択することができるよう設計された投資信託のことで、投資対象資産による収益、為替ヘッジプレミアムによる収益、為替変動による収益の3つの収益源があるため高い収益性が期待できるが、選択した通貨が円に対して大幅に下落した場合には、投資対象資産の運用成果を上回る損失が出る可能性もある。
通貨選択型投資信託は、ブラジル・レアルや豪ドルなど変動リスクが大きい高金利通貨建であること、販売手数料や信託報酬、通貨リスクを取るための仕組みに掛かる実質的な手数料コストが大きいこと、仕組みが複雑で投資家が理解するのが難しい一方で、金融機関の販売現場ではメリットばかりが強調されて販売されている場合が少なくないことなどの問題があるため、金融庁は金融機関が販売する際、運用する債権などの価格変動だけでなく為替変動のリスクについても投資家が理解しているかを書面で確認させるとともに、費用をかけず迅速にトラブルを解決する趣旨の金融ADR(裁判外紛争解決)制度についての顧客への説明も求める等の販売規制強化に乗り出している。