リース取引
- 英語
- lease
- 関連語
- ファイナンス・リース , オペレーティング・リース , リース会計基準 , IFRS , オフバランス
特定の物件の所有者たる貸手(レッサー:lessor)が、当該物件の借手(レッシー:lessee)に対し、合意された期間(リース期間)にわたりこれを使用収益する権利を与え、借手は、合意された使用料(リース料)を貸手に支払う取引のこと。
リース取引には、リース契約基づくリース期間の中途において契約解除できない、実質的に資産を購入したのと同じファイナンス・リースと、それ以外の経済的実質が賃貸借取引であるが売買取引には該当しないオペレーティング・リースに分類される。
リース取引の会計上の定義は各国の会計基準によって定められており、日本では企業会計基準委員会による「リース取引に関する会計基準」によって定義されている。また、国際会計基準審議会(IASB)が設定する国際財務報告基準(IFRS)は世界中で急速に導入が広がっており、欧州、ロシア、中国、ブラジル等広く世界で採用されている。
リース取引利用によるメリット
- 費用の平準化が可能
減価償却費の初期負担を、リースにより平準化させることで適切な損益の計上が可能。
- 資金の効率的運用
リースにより、購入時のキャッシュアウトを抑えられ、リース料の支払いだけなので資金の固定化が避けられる。
- 資金調達の多様化
リースにより、実質上設備投資について借入れと同じ効果が得られ、金融機関からの借入枠の温存が可能。
- 事務負担軽減
リースにより、資金調達、記帳、償却事務、諸税金支払い、損害保険付保、資産処分事務等の負担が無くなる。
- 金利変動リスク回避
リース料は固定なので、金利情勢に左右される銀行借入のような金利変動リスクが回避できる。
- 一定条件下でオフバランス処理が可能
リース取引利用によるデメリット
- 購入よりも割高
金利相当額や保険料相当額は割安であっても、維持管理相当額やリース会社の利益がのっているため、リース料トータルでみれば割高になる。
- リース資産の陳腐化への対応が困難
ファイナンス・リース取引の場合、中途解約ができないため、新機種への変更等の対応が困難(固定資産を購入でも、売却市場が活発でなければ、陳腐化へ対応はリースと同様困難)。