株価キャッシュフロー倍率
- 英語
- price cash flow ratio
- 同意語
- PCFR
企業の一株あたりキャッシュフローに対して株価が何倍まで買われているかを示し、株価が割安かどうかを判断する際に参考にする指標の一つで、倍率が高い(数値が大きい)ほど株価が割高、低いほど割安とされている。
収益対比の株価水準を計る指標としては株価収益率(PER)が代表的だが、会計制度や減価償却方法により違いが生じるという問題がある。一方で、キャッシュフローは当期純利益に減価償却費を足し戻すことで、減価償却方法の異なる企業を比較可能にするため、企業の国際比較を行う際にも株価キャッシュフロー倍率(PCFR)は、よく用いられる。また、企業が設備投資を積極的に行なった場合は減価償却費が増え、直近の純利益を押し下げることになり、本業で利益が出ている企業でもPERを押し上げることになるが、キャッシュフローは純利益に減価償却費を足し戻すので、設備投資の増加はPCFRを押し下げることになる。よってPCFRはPERよりも設備投資を評価し、成長性をより重視しているともいえる。
PCFRは、PERと同様に、割高・割安の基準はなく、投資判断を行なう場合は同業他社や業種平均のPCFR、その銘柄の過去のPCFR、市場全体のPCFR等と比較をするのが一般的であり、また、PERなど他の指標と併用することが必要となる。