ファイナンス・リース
- 英語
- finance lease
- 反意語
- オペレーティング・リース
実体としてリース物件に対する融資としての性格が強いリース取引のことで、リース期間の中途での解約が、契約上あるいは事実上不能であること(ノンキャンセラブル)と経済的利益とリスクが実質的に借手に帰属すること(フルペイアウト)の要件に当てはまるものがファイナンス・リースと分類される。
実務的には、以下のいずれかの条件に当てはまるリース取引がファイナンス・リースとされる。
- 現在価値基準(90%基準)
解約不能リース期間中のリース料総額の現在価値が、リース物件の見積現金購入価額(借手がリース物件を現金で購入すると仮定した場合の合理的な見積金額)の概ね90%以上であるリース取引。
- 経済的耐用年数基準(75%基準)
解約不能リース期間が、リース物件の経済的耐用年数の概ね75%以上であるリース取引。
さらにファイナンス・リース取引は、リース契約上の諸条件に照らして、所有権移転ファイナンス・リース取引(リース契約上の諸条件に照らしてリース物件の所有権が借手に移転すると認められるもの)と、所有権移転外ファイナンス・リース取引(所有権移転ファイナンス・リース取引以外のファイナンス・リース取引)に分類される。
ファイナンス・リースの会計処理については、以前は所有権移転外ファイナンス・リース取引については、売買処理と賃貸借処理の選択がかのうであったが、リース会計基準の変更に伴い、2008年4月以降に始まる事業年度に対しては所有権移転外ファイナンス・リース取引についても所有権移転ファイナンス・リース取引と同様に売買処理(融資と同じ会計処理)の適用が強制されるととなった(中小企業は除く)。