PTS
- 日本語
- 私設取引システム
- 英語
- Proprietary Trading System
1998年に金融ビッグバンにより取引所集中義務が撤廃されたのを機に解禁された、内閣総理大臣の認可を受けた金融商品取引業者が開設する取引所外取引システムのこと。
PTSは、投資家にとって取引時間の拡大、手数料の引き下げ、小さい呼値、取引のスピードアップ等が期待でき、PTSの発展による適切な市場間競争の促進は、市場全体の業務効率化や取引システムの高度化等投資家の利便性が向上し、国内投資家のみならず海外投資家にとっても魅力的な市場形成に資することが期待されているが、「市場外での5%超の買い付けは公開買い付けを行う」という金融商品取引法の規定により、機関投資家の利用が実質的に制限されているとともに、個人投資家の接続手段が限られていること(SBI証券に注文を出すしかない)、信用取引が行えないこと等が利用促進の足かせとなっている。
アメリカではATS若しくはECNと呼ばれる私設取引システムが1960年代から広がり、欧州においても同様に、伝統的な取引所外取引が広まっていて、ともに取引量は市場全体の30%を超える水準となっているが、日本においては、日本では野村証券系のチャイエックス(特定個人投資家のみ)とSBIグループのジャパンネクストPTSの2つのみであり、取引割合は市場全体の5%程度の水準に留まっている。