クレジット・デフォルト・スワップ
- 英語
- credit default swap
- 同意語
- CDS
- 関連語
- クレジット・デリバティブ , クレジット・イベント , リーマン・ショック
クレジット・デリバティブの一種で、貸付金、社債、売掛金などの金融資産に関して、保証料(プレミアム)と引き換えに信用リスクを移転するデリバティブ取引のことで、CDSの買い手である債権者や投資家は、プレミアムを支払う代わりに、契約対象となる債権(参照債務)が契約期間中にデフォルト等のクレジット・イベントが発生した際の損失相当額を受け取る権利「プロテクション」を得ることで、クレジット・イベント発生時にプロテクションの行使により損失の補償を受けられる一方で、CDSの売り手は、プレミアムを受け取る代わりに、クレジット・イベントが発生した場合、買い手のプロテクショ行使に対して支払うことになる。またプレミアムは個別参照対象(企業、国等)の信用度合いによって異なっている。
CDSは、倒産や破綻などによる保有債権の信用リスクを抑制したい買い手と主にプレミアム収入を目当ての売り手の間での相対取引であったが、1990年代後半に高度な金融工学を基に開発され、金融機関のBIS規制の対応から(CDSがリスクを移転できるため)、2000年頃から急速に市場が拡大し、投資を目的とした投資家も市場に参加して、投機的な性格を併せ持つようになり、2008年9月のリーマン・ショックとその後の世界的な金融危機につながった。