物価連動国債
- 英語
- inflation-indexed government bond
- 同意語
- TIPS , インフレ連動国債
元本が物価動向に連動して変動する国債のことで、1981年に英国が世界で初めて発行したのを皮切りに、現在、欧米(米国ではTIPSと呼ばれている)では物価連動国債の国債全体に占める割合が10%を超えるなど普及が進んでいるのに対して、日本では2004年より、国家・公共団体と金融機関系の法人のみ購入が可能な10年の物価連動国債が発行されているが、国債全体に占める割合が非常に小さい。
表面利率は発行時に固定され、全利払いを通じて同一となっているが、物価変動に連動して元本が増減するため、発行後に物価が上昇(下落)すれば、その上昇率に応じて元本(想定元金額)が増加(減少)し、これによって受け取れる利子が増加(減少)する。また償還額は償還時点での想定元金額で償還される。
なお、物価が持続的に下落するデフレに対しては、元本割れするタイプと、利率を低く抑える代わりに元本保証(フロア)が設定されているタイプの二つがあり、フロアが設定されているものは、想定元金額が額面を下回っている間合いには、額面で償還される。