投資用語集

偶発転換社債

英語
Contingent Convertible Bond
同意語
ココ債 , CoCo , CoCos , AT1債
関連語
CDS , 転換社債 , Tier2 , バーゼルIII
カテゴリ
債券 ,

ある一定の偶発条件に抵触した場合(例えば、発行体の金融機関の自己資本比率がある一定レベル以下に低下した場合等)に、普通株に強制的に転換される転換社債のことで、行使条件と転換条件が予め定められたクレジットデリバティブスワップ(CDS)の派生系。一般的な転換社債は、投資家に有利な時に、予め定められた株価で株式に転換できる代わりに、一般債券に比べて低い利回りで発行されるが、偶発転換社債は、投資家は株式への転換オプションを保有せず、発行体に有利な条件であるため、一般債券に比べて高い利回りで発行される。

偶発転換社債の発行体は基本的には銀行のみであり、自己資本比率が低下して、国際取引ができなくなるTier2が8%を下回ルなどした場合に、債券であるはずの偶発転換社債を(大抵は)時価で株式に転換させることで、自己資本を増強し、自己資本比率を回復させることを目的をしており、その点では投資家にとっっは不利といえる。

銀行の自己資本が毀損した場合、強制的に株式に転換するか、元本の一部か全部が債務不履行になるという特徴からバーゼルIIIの下でも資本に算入できる条件を満たしているため、AT1(Additional Tier 1)債とも呼ばれ、バーゼルIIIでは、各銀行のサイズに比例した発行額上限(リスクウェイト換算後資産の1.5%)が定められている。

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