売り損ないの後悔は苦痛
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相場には、もう少し待てばまだ利益が乗ったものの、下げの不安から売り急いでしまって儲け損なった時の後悔と、予想通りに相場が上昇したのに売り惜しみして、相場が下落で売り場を失い、あげく損失まで出してしまった時の後悔があり、前者は利益が出ているのでまだ笑ってすませることもできるが、後者は利益を出せたはずなのに損失となってしまい、より苦痛に感じるので、欲張って売り場を逃してはならないという意味の格言。
「後悔に二つあり。是を心得るべし。高下の節、今五六日待つ時は、十分取るべき利を、勝を急ぎ二三分取り逃し候後悔、是は笑って仕舞う後悔なり。又、七八部利運の米、欲に迷い仕舞いかね候内引き下げ損出る後悔、是苦労致し候上の後悔なり。慎み心得べきことなり。」(本間宗久「相場三昧伝」)