三猿とは、見猿、聞猿、言猿の三つ
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江戸時代に米相場で成功した滋雲斎牛田権三郎の著書『三猿金泉秘録』の中の「三猿とは見猿、聞猿、言猿の三なり。眼に強変を見て、心に強変の淵に沈むことなかれ。只心に売りを含むべし。耳に弱変を聞いて、心に弱変の淵に沈むことなかれ、只心に買を含むべし。強弱変を見聞とも、人にかたることなかれ。言えば人の心を迷わす。是三猿の秘密なり。」にある言葉で、見猿(見ざる)、聞猿(聞かざる)、言猿(言わざる)の三つの相場に対する重要な戒め。
「眼に強変を見て心に強変の淵に沈むことなかれ、只心に売を含むべし。」とは見猿であり、市場人気に安易に同調することを戒め、「耳に弱変を聞いて心に弱変の淵に沈むことなかれ、只心に買を含むべし。」は聞猿であり、他人の意見に盲従することを戒め、「強弱変を見聞くとも人にかたることなかれ、言えば人の心を迷わす。」は、言猿であり、相場に関する自己の意見等を、周囲に喋りの判断を迷わすことを戒めている。