負の所得税
- 英語
- negative income tax
- 同意語
- NIT
- 関連語
- ベーシックインカム
課税最低所得以下の人に対して、最低所得との差額の一定率を政府が支払う累進課税システムの1つ。
経済学者ミルトン・フリードマンの著書「資本主義と自由(Capitalism and Freedom)」(1962)により展開された政策アイデアであり、現在の所得税システムとともに生活保護や公的年金も廃止し、正または負の一定率のフラット・タックスを課すことによって、福祉を税に一元化することで、税制を劇的に簡素化するとともに、極めて効率的な福祉システムが可能になる。
フリードマンの提案する極端な政策ではなく、社会的目標である最低レベル所得保証が達成するための導入する案があり、生活保護等の援助プログラムに置き換えることで、最低レベル所得保証と行政コスト削減の達成や、生活保護等の援助プログラムが低賃金労働者の労働インセンティブを損なう福祉の罠を回避できるとされているが、各世帯の正確な所得を把握することは極めて困難であり支給の前提となる環境構築は難しいという問題がある。