モディノミクス
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- Modinomics
2014年5月のインドの総選挙で圧勝し、単独過半数を有する安定政権を築いたインド人民党(BJP)党首のナレンドラ・モディ首相の経済政策のこと。
近年のインドではGDP成長率が頭打ち状態にある中で、インフレも抑制できずにいた中で、モディはインド西部のグジャラート州首相として経済改革を推進し、自動車のフォードや衛生用品のコルゲートといった世界的大企業の投資を呼び込むことで高い経済成長を遂げ、経済手腕は世界からも評価され(ゴールドマン・サックスは2013年の報告書で、モディを次期首相として最も適任だと称賛)、高い経済成長の復活を掲げたことがモディの総選挙での勝因となった。
モディノミクスの方向性は、海外からの投資を促進し、高速鉄道網等のインフラ整備を進め、製造業や観光業などを中心に雇用を拡大させ、高い経済成長を実現するというグジャラート州で行った経済改革と概ね同様であるが、改革を実現するためには、直接投資に関する規制緩和や投資税制の見直し、電力や用地、人材の確保を容易にする規制緩和や法整備も必要となり、中央政府より各州の自治権が強い連邦制度の下で、多くの州でモディの政敵が首相になっている現状では、実現に懐疑的な見方もある。