マラドーナ理論
- 英語
- Maradona theory
中央銀行が目指すインフレ率を公開すれば、市場は中央銀行の今後のアクションを予想して金利形成を行い、中央銀行が実際にアクションを取る前に、経済に影響を及ぼすことができるとする考え方のこと。
イングランド銀行のキング総裁が2005年5月の演説において、1986年のFIFAワールドカップメキシコ大会・アルゼンチン‐イングランド戦で、アルゼンチンのディエゴ・マラドーナが、敵側選手の予想を利用し5人の選手をかわし、60ヤードを独走してシュートを決めたいわゆる「5人抜き」を引合いにだし、「偉大なサッカー選手、マラドーナが、イングランド戦で見せたゴールは、金利の現代理論における"期待の力"を示唆したものであり、金融政策も同様に機能する。市場金利は中央銀行が何をするかという予想に反応する。」と述べ、それを「金利のマラドーナ理論」と命名したことに由来する。