アメリカ国際貿易委員会
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- International Trade Commission
- 同意語
- ITC
米国内産業に対して損害を与えるダンピングや輸入品の商標、特許及び著作権等知的財産権の侵害等を調査分析し、不公正な貿易を是正することを目的に設立された連邦政府の独立機関で、独立の準司法的機関としての性格も持つ。委員会の定員は6名。
ITCでの案件の大部分は知財関連訴訟であり、特許関連のスペシャリストで国際的な問題にも詳しい行政法判事(ALJ:Administrative Law Judge)によって審議が行われ、輸入製品が米国特許や著作権等を侵害したものと認定された場合には、侵害が認められた人または団体のみに対して対象製品の米国への持込みを禁じる限定排除命令(Limited Exclusion Order)か人物を選ばず対象製品の米国への持込みを禁じる一般排除命令(General Exclusion Order)のいずれかが下され、強制力は市場全体に及ぶ。
ITCでは調査開始決定後、一般的に15か月から18か月以内に決定を下すことが定められているため、一般的な裁判より迅速であり、また非常に強力な権限を持っているため、米国内でも多用される機関となっているが、米国内に工場や設備投資が存在、雇用または資本が存在、または、研究開発などの実質的な投資がされているかのいずれかの条件を満たさなければ原告（請求人）資格は無く、またアンフェアな行為から米国市場を守るという目的のため損害賠償を求めることはできない。（損害賠償は別途裁判を起こす必要がある）
