アジア太平洋経済協力
- 英語
- Asia-Pacific Economic Co-operation
- 同意語
- APEC
アジア太平洋地域の持続可能な発展を目的とし、域内の21カ国・地域が参加する地域協力・経済協力の枠組みのことで、1989年にオーストラリアのホーク首相の提唱で、日本・アメリカ合衆国・カナダ・韓国・オーストラリア・ニュージーランド及び当時の東南アジア諸国連合 (ASEAN)加盟6か国の計12か国で発足し、首脳会議、外相・経済担当相による閣僚会議をそれぞれ年1回開いている。
APECは、「開かれた地域主義(open regionalism)」を標榜し、参加国の自主性を重んじながら、地域協力によって経済のブロック化を抑え、域内の貿易・投資の自由化を通じて、世界貿易機関(WTO)の下で多角的自由貿易体制を維持・発展することを目的としてきたが、近年のWTOの新ラウンドの停滞や自由貿易協定締結の動きの活発化などによって、その存在意義が問われている。
また、台湾や香港が参加しているため、参加国・地域を指す場合には、「国」ではなく「エコノミー」が用いられ、国旗・国歌の使用は禁止されている。条約等に基づいて設立された組織ではなく非公式なフォーラムであるため、「加盟」等の語も用いられない。