LIBOR
- 日本語
- ロンドン銀行間取引金利
- 英語
- London Interbank Offerd Rate
- 同意語
- BBA LIBOR
- 関連語
- TIBOR , EURIBOR , ユーロ市場 , LIBORスキャンダル , 英国銀行協会 , 金融サービス市場法 , 金融行為監督機構 , NYSEユーロネクスト , LIBORスキャンダル , SONIA
1986年から公表されている国際的な短期金利の指標とされるロンドンの銀行間資金貸借市場における銀行間のオファー(資金の出し手サイド)の平均金利のことで、ロンドン時間午前11時における前提となる資本取引(2営業日後スタートで、利息は期日一括払い、金利は実日数÷360で計算される銀行間の資金取引)における指定銀行(リファレンス・バンク)の対銀行貸出レートを英国銀行協会(BBA)がヒアリングし(ドルLIBORの場合はヒアリング対象の指定銀行数は18行)、申告金利の上位と下位の25%ずつを除いた平均値を算出し、「BBA LIBOR」として通貨別(米ドル(USD)、英ポンド(GBP)、日本円(JPY)、ユーロ(EUR)、豪ドル(AUD)、ニュージーランドドル(NZD)、スイスフラン(CHF)、カナダドル(CAD)、デンマーククローネ(DKK)、スウェーデンクローナ(SEK)の10通貨)、期間別(翌日、1週間、2週間、1ヵ月?12ヵ月の各月の15期間)に公表している。
BBAがヒアリングを行う金利の定義は「もし午前11時直前に相当の市場規模で銀行間提示を求め、受諾することで資金を借り入れるならば、その場合に資金を借り入れることができる金利」であり、全ての通貨と期間で相当の市場規模で資金を必要としているわけではないことから、必ずしも実際の取引に基づかなくてもよいとされている。
LIBORは、金融機関がユーロ市場で資金調達をする際の基準金利(ベンチマーク金利)として用いられているだけでなく、プロジェクトファイナンス等の国際的な融資取引やスワップ金利等のデリバティブ商品の基準金利、ファンド等のベンチマークとしても用いられていて、LIBORを基準金利として使用するマーケットの規模は360兆ドル(デリバティブが350兆ドル、住宅やカードなどのローン金利や企業向け融資が10兆ドル)と言われれている。
LIBOR同様に資金の出し手金利を基準とする指標にとして、東京市場のTIBOR、フランクフルト市場のEURIBOR等がある。
LIBORは2012年に発覚した不正操作事件(LIBORスキャンダル)を受け改革が行われ、LIBORが金融サービス法により金融行為監督機構(FCA)の監督下に置かれるとともに、1980年代からLIBORを運営してきた英国銀行協会(BBA)は運営責任を手放し、LIBORの算出・運営をFCAの管轄下に入るNYSEユーロネクストの子会社に移管された。また、報告金利はできる限り取引データを反映したものとし、対象通貨と対象期間が5通貨(米ドル(USD)、英ポンド(GBP)、日本円(JPY)、ユーロ(EUR)、スイスフラン(CHF))、7期間(1日、1週間、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月)になった。
2012年夏に発覚したLIBORスキャンダルを受け、より信頼性の高い金利に移行するための見直しが進められいて、2014年2月から英国銀行協会(BBA)に替わって、米取引所大手のインターコンチネンタル取引所(ICE)傘下のICEベンチマーク・アドミニストレーション(IBA)がLIBORの算出・運営を行うようになった。
また2017年7月に、英金融規制当局である金融行為監督機構(FCA)は、LIBORを2021年末に廃止し、ポンド翌日物平均金利(SONIA)に以降する方針を明らかにした。