ISDAFIX
- 関連語
- 国際スワップ・デリバティブ協会 , 金利スワップ , LIBORスキャンダル
ニューヨークに本拠を置く国際スワップ・デリバティブ協会(ISDA)が定める、金利変動リスクを回避するための金利スワップ商品の指標金利のことで、ISDAが1998年からトムソン・ロイターと世界最大の金融市場仲介業者である英国のICAPの協力を得て毎日発表していて、米国での年金基金の支給率の設定、不動産融資のコスト決定、投資家と銀行との間で交わす契約の価値算定などでも幅広く使われ、379兆ドル規模のスワップ市場の指標として利用されている。
対象通貨はユーロ(EUR)、香港ドル(HKD)、円(JPY)、英ポンド(GBP)、スイスフラン(CHF)、米ドル(USD)で、米ドルに関してはICAPが15行のレファレンスバンクからの申告値をまとめてトムソン・ロイターに送り、そこで計算され、それ以外の通貨についてはトムソン・ロイターが直接収集して、計算していた。
2012年6月に発覚したバークレイズのLIBOR不正操作に端を発するLIBORスキャンダルは、ISDAFIXにも飛び火し、リスクを懸念するレファレンスバンクや特定の客に有利になるよう取引の時間を調整していた疑いを持たれたでICAPがISDAFIXから撤退し、2014年からはトムソン・ロイターが全ての通貨に関するデータを収集することになるとともに、レファレンスバンクに対する実際の執行値の申告の義務付けや内部ガバナンスの強化等の改革を行い信頼の回復に努めている。