労働分配率
- 英語
- labor's share
- 関連語
- 資本分配率 , 租税分配率
マクロレベルでは、国民所得のうち、勤労者家計が受け取る雇用者報酬にどれだけ支払われたかを表す経済指標であり、ミクロレベルでは、企業が生産活動を通じて新たに生み出した付加価値のうち、賃金など人件費として労働に分配される割合のこと。
労働分配率は、一般に総資本経常利益率、自己資本比率、流動比率及び総資本回転率と並び、企業経営における財務分析の5大指標といわれ、生産性の分析や人件費の適正水準を把握・維持するために用いられるとともに、労使間において常に議論の対象となっており、賃上げ交渉の際にたびたびグローズアップされる。
労働分配率は、景気拡大期においては、付加価値が拡大し、人件費の伸びを上回ることにより労働分配率は低下し、逆に景気後退期には、成長率などが低下しても企業は雇用を維持するなどの対応により、結果として労働分配率は上昇する傾向にあり、労働分配率が高まると投資が減少し、成長が鈍化するといわれている。
(算出式)労働分配率=人件費÷付加価値×100