国際金融のトリレンマ
- 英語
- trilemma of international finance
- 同意語
- 国際金融の三位一体説
「国内目標を実現するための独立した金融政策」、「固定相場(あるいは為替相場の安定)」、「国境を越えた資本移動の完全な自由」の3つの政策を同時に実現することはできないといわれる命題のことで、日本や米国では、「自由な資本移動」と「独立した金融政策」を実現する代わりに「固定相場制」放棄し(変動為替相場制)、中国では、「固定相場制(対米ドル固定)」、「独立した金融政策」を実現する代わりに「自由な資本移動」を禁じている。またEU(ユーロ圏)では、「自由な資本移動(国境・関税などの経済的障壁の撤廃)」と「固定相場制(ユーロ導入による域内での固定相場制)」を両立させるために、欧州中央銀行(ECB)が域内の金融政策を一手に握り、加盟各国は「独立した金融政策」を放棄している。