期待ショートフォール
- 英語
- expected shortfall
- 同意語
- ES , CVaR
確率変数Xに関してある閾値μを超える部分の期待値のことで、確率変数Xを損失額とし閾値μを信頼水準(1-α)%におけるVaRとすれば、損失がVaRを超える場合の平均損失(期待値)となる。
バーゼルIIにおいてリスク指標として導入されたVaRは「信頼区間外の事象を除けば最大どの程度の損失を被るか」を表現する指標であり、信頼区間外のリスクを表現できていないため、テール・リスクを適切に捉えることができず、リーマン・ショックに端を発する金融危機を防ぐことはできなかった。この反省を踏まえ、一定の信頼水準を超えた損失額の期待値を表現する期待ショートフォール(ES)がテール・リスクをより適切に捕捉するVaRの代替指標としてバーゼルIIIで採用された。そのため、期待ショートフォール(ES)はCVaR(Conditional VaR)と呼ばれることもある