アセット・ライアビリティ・マネジメント
- 英語
- Asset Liability Management
- 同意語
- アセット・ライアビリティ・マネジメント , 資産・負債の総合管理
市場リスク、流動性リスク、信用リスク等のリスクに対して、資産と負債を一元的に管理して、リスクの最小化と収益の極大化を図るリスク管理手法のことで、主に金融機関において活用されている。
ALMでは、金利感応度の異なる資産(貸付けや投資)と負債(資金調達)の構成を、予測した金融環境の下で最もバランスの取れるように総合的に管理し、リスクの最小化、収益の最大化を図り、保有する資産と負債の金利変動リスク等を計算した上で、金利属性別、期間別などに振り分けて集計し、そのミス・マッチに対し、金利変動予測に基づいて満期構成を変えたり、変動(固定)金利に交換したりすることによって管理する。その際、確率統計や数理経済モデルの手法も使い、デリバティブ等のオフバランス項目も含めた資金調達・運用の残高を把握し、適切なヘッジを行い、許容範囲内のリスク下における収益極大化、あるいは過度のリスクを回避し損失額を極小化することを目指す。
元々は1970年代に米国で普及し経営管理手法であり、1980年頃から日本の金融機関にも導入されたが、一般の事業会社も金利や為替リスクの影響を受けるため、事業会社の財務部門で適資本構成を考慮するのにALM的手法が用いられるケースや、年金資産運用等において採用されるケースが増えている。