シニョレッジ
- 英語
- seigniorage
- 同意語
- 貨幣発行益 , 貨幣発行特権
- 関連語
- 最後の貸し手 , インフレ
中世のヨーロッパで封建領主(seignior)が貨幣を鋳造し、額面価格と含有貴金属原価との差額を収入としていたことに由来し、現在では、狭義においては通貨の額面価格と製造コストの差額で表される製造業的な発行益を指し、広義においては、中央銀行の国債利息収入(中央銀行の保有する国債の受取利息と中央銀行が発行する同額の紙幣(無利息の債務証書)の差額)で表される中央銀行の利鞘を指す。
中央銀行のシニョリッジは、最後の貸し手機能など中央銀行が行う公共サービスの原資として用いられるとともに、銀行券の独占的発行という特権から得られるものであることから、多くの国において、中央銀行がシニョリッジの一部、または全部を国庫に納付する制度が採用されている。
また、政府がシニョリッジを得るために、通貨増発を誘導すると、インフレの助長や財政規律の緩みの恐れもある。