リーマン・ブラザーズ
- 英語
- Lehman Brothers
ニューヨークに本社を置いていた大手投資銀行及び証券会社のことで、米国第4位の規模を持つ巨大証券会社・名門投資銀行の1つであったが、2008年9月15日にチャプター11の適用を連邦裁判所に申請し倒産し、その後のリーマン・ショックの発端となった。
リーマン・ブラザーズは1850年に綿花取引会社として設立され、1887年にニューヨーク証券取引所会員となり、金融機関への転換し、1984年にいったんアメリカン・エキスプレスに身売りし、数回の社名変更を経て93年に現社名になり、94年に再び独立、ニューヨーク証券取引所再上場を果たした。日本には1986年に進出し、M&A、株式・債券の引き受け、不動産関連業務で強みを発揮し、2005年にはライブドアの転換社債を引き受け、ニッポン放送の買収工作を資金面で支援し、有名になった。
リーマン・ブラザーズは、サブプライムローンの高いリスクを背負うことで事業を拡大させていたが、2008年3月に米国第5位の投資銀行・証券会社大手ベアー・スターンズが事実上破綻(JPモルガン・チェースによる救済買収)以降、サブプライムローン問題での損失処理が拡大(2008年6?8月期の純損失が39億ドル)し、株価が暴落し、負債総額6,130億ドルと米国史上最大の倒産となり、北米事業はバークレイズに、日本法人など、韓国を除くアジア地域、欧州地域及び中東地域は野村ホールディングスに買収された。
その後、フレディマックとファニーメイの実質的破綻を含めた金融危機に対処するの緊急経済安定化法が否決を受け(後に修正の上可決)、ダウ平均株価が終値で777ドル安と過去最大の下げ幅を記録し、全世界の株式市場の株価を瞬時に暴落させる等、世界中に影響が伝播し、一連の金融危機は、「リーマン・ショック」呼ばれる。