ネット・バブル
- 英語
- nternet bubble
- 同意語
- ドットコムバブル , インターネット・バブル , ITバブル
1990年代末期から2001年にかけて、米国を中心に起った、「ドットコム企業」と呼ばれる多くのインターネット関連企業の実需投資や株式投資のバブルのことで、パソコンの普及とインターネットインフラの整備によりe-コマースの可能性が現実化し、既存のビジネス・モデルを揺るがせると同時に、米国の低金利がベンチャー創業資金や投資資金の調達を容易にし、ドットコム企業と呼ばれる多くのIT関連ベンチャーが設立された。
IT関連銘柄を中心とした株価高騰は米国市場だけでなく、欧州・アジアや日本の株式市場でも見られ、株式公開したベンチャー企業創業者は莫大な富を手にし、ニューエコノミーとしてもてはやされたが、その後、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げを契機に株価は急速に崩壊した。
グーグル、アマゾン・ドットコムやe-ベイなど一部のベンチャーのみが生き残ったが、多くのIT関連ベンチャーは倒産に追い込まれ、ITバブル崩壊後の不況の最中の2001年9月11日には同時多発テロが発生し、米国は深刻な不況に陥った。
日本では、Yahoo! JAPANやソフトバンク、楽天やサイバーエージェント、ライブドア等のインターネット企業株やNTT、ドコモ、KDDI等の通信・携帯電話関連株、NEC、富士通、東芝、ソニー等のコンピュータ関連株を中心に株価が高騰し、ハイテク株に投資することを謳い文句としたテーマファンドが組成されるなど投資の活発化したが、米国のバブル崩壊を受け日本のITバブルも崩壊した。ただ日本経済はバブル崩壊後からの不景気により、IT関連投資が部分的だったため、ITバブル崩壊の日本への影響は限定的だった。