廃業率
- 英語
- exit rate
- 反意語
- 開業率
- 関連語
- 日本再興戦略
当該年に廃業した企業数を前年の企業数で除して求められる率のことで、日本の廃業率は欧米と比べて低い。
廃業率が低い社会は競争が活性化せず、正常な新陳代謝が起こらないために、高コスト体質の企業が存続し、イノベーションも起こりにくい状況が生じることが懸念されため、日本再興戦略における日本産業再興プランでは、開業率・廃業率の欧米並みの10%台への上昇をを目指している。
廃業率の算出に関わる廃業企業数の算出方法は国により異なり、アメリカでは第3者を雇用している企業の統計(Statistics of U.S. Business)を用いて求める手法を採用しており、厚生労働省「雇用保険事業年報」を用いて算出した廃業率と性質が近く、イギリスにおいて、付加価値税登録(VAT登録)の廃止をもって廃業と捉え、フランスにおいては、会社設立時の国立統計経済研究所への登録の抹消をもって廃業と捉えており、法務省「民事・訟務・人権統計年報」、国税庁「国税庁統計年報書」から算出した廃業率と性質が近い。また、日本では他に2?3年に1度の頻度で実施される総務省「事業所・企業統計」で前回の統計では存在しているが今回は存在しない事業所・企業を特定することで推計を行う方法や、NTT東日本・西日本「タウンページデータベース」に含まれている日本全国の事業所データから掲載を取りやめた事業所を廃業事業所と定義して算出する方法もある。
このように廃業企業数の定義が複数あり、それにより算出される廃業率には差異が生じるため、比較を行う際には注意が必要である。