有事規制
- 英語
- emergency regulation
資本取引等の対外取引に関して、国際金融市場への悪影響等異常な事態が生じると認められる有事の際には、対外取引が許可制となることで、1979年の外為法の改正によって、平時における対外取引は原則自由であり、有事に際してのみ規制が発動されることとなった。
外為法は有事とされる事態は、「日本の国際収支の均衡を維持することが困難になること」「本邦通貨の外国為替相場に急激な変動をもたらすことになること」「本邦と外国との間の大量の資金移動により日本の金融市場または資本市場に悪影響を及ぼすことになること」と規定されていて、条約その他の国際約束の誠実な履行のために規制が実施される場合もある。
1990年8月にイラクのクウェート侵攻への経済制裁措置の一環としてとられたイラク・クウェートに対する取引規制ではじめて適用されたが、1998年4月の為替管理の全面撤廃により有事規制は廃止された。
