クラウドファンディング
- 英語
- crowd funding
- 同意語
- ソーシャルファンディング
- 関連語
- JOBS法
個人が多くの人々からわずかな寄与を集め、利用することで目標に到達するというクラウドソーシングのコンセプトを応用し、主としてインターネットを通じ、特定の目的を達成するために金銭拠出を募り、趣旨に賛同して拠出された多数の投資家からの金銭をプールして目的達成に充てる新しい資本形成方法のことで、有価証券に対し出資し、キャピタルゲインを期待する「株式投資型(Equity-based)」、金銭を貸し付け、一定のリターン(利子)を受け取る「融資型(Lending-based)」、出資の見返りとして物品やサービス、イベントへの招待等が提供される「報酬型(Reward-based)」、出資者が経済的な見返りを求めない「寄付型(Donation-based)」の類型がある。
米国では、1933年証券法の第4条の非公開企業がSECへの登録なしに証券の募集・売出しができるのは適格投資家のみという規定により株式投資型のクラウド・ファンディングが禁止されていたが、2012年のクラウド・ファンディング法を含むJOBS法の成立で、1933年証券法に除外規定が設けられ、制限付きながら株式投資型のクラウド・ファンディングによる資金調達の道が開かれ、スタートアップ企業や小規模企業の資金調達が円滑化することが期待されている。しかし、規制緩和をきっかけに個人投資家に対する詐欺的行為が横行する恐れがあるなど、個人投資家保護に懸念が生じるという意見も根強くある。
日本においても、インターネットを利用したクラウド・ファンディング注目されてきていて、ベンチャー企業向けリスクマネー供給という観点から、、株式投資型のクラウド・ファンディングの実現に向け、金融商品取引法の改正や参入事業者の審査要件の設定、株式市場への上場要件の一部緩和などに取り組むことが検討されている。