ブラジル・コスト
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- Brazil cost
ブラジルにおける、厳しい労働規制、手厚い雇用保障、名目成長率にスライドする最低賃金等の労働・雇用面での過剰な保護措置、高い物流コスト等に起因するインフレ体質やインフレ対策による高金利のための資本コスト高、GDPの約38%にも達するとされる租税負担や複雑な税制、旺盛な資源貿易や資金流入による割高な為替レート、さらには電力・通信・輸送などの非効率なインフラ、不十分な教育や治安といった数々の不利な要因によるブラジルの国内産業が負うコストのことで、平均で製品価格の36.27%(工作機械製造協会2010年発表)を占め、中国コストの2倍強となっていることから、ブラジルの国際競争力を弱めている原因の一つとされる。
また、ブラジル・コストのため、国産するより、製品を輸入し再販するほうが有利という状況になっている部門もあり、ブラジルの国内製造業にも大きな影響を与えている。