ケインズ経済学
- 英語
- Keynesian economics
- 同意語
- デマンドサイド経済学
イギリスの経済学者ジョン・メイナード・ケインズ(John Maynard Keynes)が1936年に発表した論文「雇用、利子および貨幣の一般理論(The General Theory of Employment, Interest and Money)」の理論を中心とする経済学のことで、1929年の世界大恐慌から立ち直れないでいる経済状況を分析することから生まれ、価格が硬直的であり、需給ギャップを調整する役割を市場が果たしていないことを指摘し、有効需要の水準によって国民所得と雇用とが決まるとし、政府による有効需要の管理の重要性を説いている。
政府が市場に介入すべきとするケインズ経済学は、不況克服に著しい効果を収めたため、1960年ごろまで一世を風靡したが、インフレを起こしやすいという副作用が指摘されるようになり、マネタリスト等の激しい批判を受け、ロナルド・レーガン米大統領によるレーガノミックスによる「小さな政府」を目指す政策への転換により、ケインズ経済学が主張する「需要サイド重視」ではなく、「供給サイドを重視」するマネタリストや新古典派が力を持つようになった。