大西洋横断貿易投資パートナーシップ協定
- 英語
- Transatlantic Trade and Investment Partnership
- 同意語
- EU米国間の包括的貿易投資協定 , 環大西洋貿易投資連携協定
2013年から交渉をしている米EU間の貿易、投資、雇用、情報の行き来をより自由にするため、関税撤廃のほか各種規制の統一や非関税障壁を削減し、人口8億人、世界のGDPの約5割、世界貿易量の約3割を占める世界最大級の自由貿易圏の創出を目指す自由貿易協定(FTA)のことで、欧米版TPPといえる。
米EUの関税は交渉開始時点で既に極めて低く、関税撤廃による交易上のメリットがさして大きくないため、非関税障壁の軽減することがTTIPの最大の焦点になっている。そのため、TTIPにはアメリカとEUが製品規格や安全基準等を共有し、世界GDPの半分を占める巨大市場で使うことで、事実上の国際基準を形成し、域内企業が有利に事業展開でき、輸出の促進、海外市場の開拓につながることを狙う成長戦略という側面もある。
しかし、アメリカはEUの遺伝子組換え作物の規制法制や、個人情報保護法制も規制緩和交渉の対象している一方で、EUはアメリカ州政府の調達市場開放や、農産物・農産加工品の地理表示を厳格化にするよう求めており、両者の主張の隔たりは大きい。