リビング・ウィル
- 英語
- living will
- 同意語
- 生前遺言
金融システム上重要な金融機関(SIFIs)に対し、破綻に落ちいた際の処理を容易にするため、組織の解体や事業の売却・縮小、契約関係の処理等の計画を事前に準備することを義務づけることで、TBTF(Too Big To Fail)というモラル・ハザードへの対応策の1つとして注目されている。
これにより、破綻時の処理が円滑に進められるとともに、平時においても各金融機関が自らの組織や業務の構造・内容・リスク等を把握し業務効率化が図れるとともに、規制当局も金融機関の業務内容の把握がしやすくなる等のメリットがある。
米国では2010年金融規制改革法によって100以上の金融機関が、2013年末までに連邦準備制度理事会(FRB)と連邦預金保険公社(FDIC)への生前遺言の提出が求められていて、当局によって計画が確実と見なされない場合は計画を修正をしなければならず、これに反すると、分割を含む制裁を受けることになる。