投資サービス指令
- 英語
- investment services directive
- 同意語
- ISD
- 関連語
- MiFID
1993年5月に採択された、EU域内における証券業者や証券取引所のサービス提供の自由について規定したEUの証券市場規制と証券業者規制に関する基本法と言える規制のことで、域内単一免許(単一パスポート)制度を利用しての投資サービスの拡大や加盟国間の規制上・監督上の調和を促した。
しかし、1990年代後半EUの金融証券市場を取り巻く環境が大きく変わり、統一通貨ユーロの導入による加盟国間の国境を越えた取引の拡大、情報通信テクノロジーの発展による証券取引システムの電子化等の取引インフラの劇的な変化とそれを契機とする各国取引所間の合従連衡の動き、代替的取引システム(ATS)や証券会社内部での注文の自己執行(internalization)等の取引所外取引の盛行等の証券取引形態が大きく変容し、取引所集中原則を基本とした証券取引規制の枠組みが実効性に疑問がもたれる事態となったため、1998年以降,ISDを含むEUの金融証券市場法制の抜本改革に向けて欧州委員会による「金融サービス域内市場のためのアクションプラン(FSAP)」(1999年5月)や「欧州証券市場の規制に関する賢人委員会報告(ランファルシー委員会報告)」(2001年2月)等の提言を受けた一連の立法作業の中で、ISDの全面的な改正に着手し、2004年4月にMiFIDが採択された。