景気対策法
- 英語
- American Recovery and Reinvestment Act of 2009
- 同意語
- 米国再生・再投資法 , ARRA
- 関連語
- グリーンニューディール , バイアメリカン法 , WTO , 政府調達協定 , NAFTA
2008年後半の金融危機を契機とする未曾有の不況を克服するために、経済政策を盛り込んだ米国の法律(正式名称は米国再生・再投資法)のことで、約5,000億ドルの財政支出と約2,870億ドルの勤労者向けを減税を柱にした総額7,870億ドルという史上最大規模の対策であり、オバマ新大統領が誕生して約1か月間で取りまとめられ、2009年2月17日に成立した。
財政支出では、失業者支援・医療保険の助成の1,930億ドル、高速道路改修、大型容量通信網整備等の公共事業が1,500億ドル、グリーンニューディールといわれる環境分野に380億ドル等となっており、これにより向こう2年間に350万人の雇用を創出するとしている。
ただ、公共事業に関しては、鉄鋼製品などに関して米国製品の優先購入を義務付けるバイアメリカン法を適用するバイアメリカン条項が織り込まれており、「WTOの政府調達協定、NAFTA,および二国間自由貿易協定等の国際協定に定められた義務に従う必要がある」と諸協定で定められた対象諸国が適用を除外されるよう修正が加えられたが、日本を含め、海外から保護主義の台頭として批判された。