シェールガス
- 英語
- shale gas
頁岩(シェール)層から採取される天然ガスのことで、頁岩は粒子が細かく流体を通す隙間がほとんどないので、自然状態では天然ガスの商用化は難しかったが、2000年代に入ってから水圧破砕法により人工的にガス採取用のフラクチャー(割れ目)を作り、ガスを採取する技術や、水平坑井掘削による坑井の表面積の最大化する技術が確立したため、特に米国においてシェールガス生産量が飛躍的に増加し、シェールガス革命と呼ばれるようになり、米国は世界最大の天然ガス生産国となった。
しかし、シェールガスをはじめとした天然ガスは、二酸化炭素の21倍の地球温暖化係数をもつメタンが構成の約90%占めるために、シェールガスの温室効果は石炭や燃料油よりもシェールガスの方が強いといった問題や水圧破砕に用いられる大量の水が地域の水不足リスクとなる可能性や、効率的な生産のため水に付加される化学物質による地下水の汚染、排水の地下圧入による地震発生リスクといった環境問題も抱えている。