消費地精製
石油消費国が原油を輸入して、自国内の製油所で、精製、製品化する方式のことで、第二次世界大戦後のマーシャル・プランにより、欧州の経済復興と中東地域の潜在原油供給力を結びつけることを目的として導入され、その後各国に普及して、それまでの産油地精製方式に置き換わった。
消費地精製には、消費国に製油所を建設する方が石油供給のセキュリティが確保できること、原油の方が大量輸送でき、輸送の効率化・輸送コストの低減が図れること、国内の製品需要の変動に対し弾力的に対応でき、安定供給ができること等の利点を持ち、日本では、1950年の太平洋岸製油所の操業再開以来、この方式が一貫して石油政策の基本として採用され推進されてきた。