水素化脱硫
- 英語
- hydrodesulfurization
- 同意語
- 水素化精製
石油中の硫黄化合物を水素化分解し、硫黄分を低下させるプロセスのことで、触媒としてアルミナを担体とするモリブデンやコバルトなどの酸化物を用い、高温(300〜400℃)・高圧(30〜100気圧)下で石油留分を水素と一緒に触媒上に通すことにより、硫黄等の不純物を含む化合物などを分解したりする。
従来脱硫には、硫酸やアルカリを用いる化学処理が行われていたが、精製油収率の低下や廃棄物の発生などの問題や、接触改質法による安価な副生水素が利用できるようになったことにより、1950年代半ばころから水素化脱硫法が主流となった。
また脱硫を行うことで、石油製品の悪臭、色、貯蔵時の安定性等の性状が改善されるとともに、燃焼による硫黄酸化物を発生を抑え、大気汚染を改善することができる。