テヘラン協定
- 英語
- Tehran Agreement
1971年、ペルシア湾岸産油6カ国とこれらの国で操業している石油会社13社との間で締結された原油公示価格の値上げに関する協定のことで、>ペルシア湾岸原油公示価格を一律に1バレルあたり35セント引き上げること、税法上従来認められていた公示価格からの諸控除の完全撤廃、1975年まで公示価格を毎年2.5%プラス5セント/バレル引き上げること、所得税率を55%に引き上げることが決められた。
このテヘラン協定の最大の意義は、1960年のOPECが設立されて10年間にわたって実現しなかった原油価格の引き上げが実現し、OPEC が国際石油市場における価格管理の一方の当事者として認知されたということであり、OPECは石油収入を大幅に増加させた、一方石油会社にとっても中期的な市場の安定を保証された。
その後にニクソン・ショックによるドル切り下げに対処するため1972年にテヘラン協定の補正としてジュネーブ協定、新ジュネーブ協定が結ばれ、国際通貨の変動に伴ってドル表示の公示価格を変動させることになり、1973年秋からの第一次石油危機に伴う公示価格の大幅値上げにより、テヘラン協定は完全に反故になった。