投資用語集

ロンドン協定

英語
OPEC London Agreement 1983
関連語
OPEC , アラビアン・ライト
カテゴリ
原油 ,

1983年3月にロンドンで開かれたOPEC総会における取り決めのことで、OPECは成立以来初めての原油価格の大幅値下げの断行により足並みが乱れていたカルテル体制を建て直すための生産割当てに合意した。

合意内容には、OPECの基準原油アラビアン・ライトの公式価格を1バレルあたり5ドル値下げして29ドルとすること、生産割当枠をOPEC全体で17.5百万b/d とすること(国別にはイラン 2400千b/d、イラク1200、UAE1100、クウェート1050、カタール300、アルジェリア725、ナイジェリア1300、リビア1100、インドネシア1300、ベネズエラ1680、エクアドル200、ガボン150)、サウジアラビアに対し需給の調整役という役割を与え、厳密な生産割当枠を設けず、国際原油市場の需給関係に照らしてOPECの供給量を調整するために、5百万b/dを目安に国の生産量を任意に増減すること、OPEC各国の生産・価格付けの実態を監視するための組織として 市場監視委員会の機能を強化すること等がある。

サウジアラビアが需給調整の役割を引き受け、OPECのリーダーとして積極的な姿勢を明確にしたことで、OPECが安定し、OPECの結束を取り戻したが、石油製品需給の不均衡、石油取引の不安定化など構造的な問題は変わらず、1985年1月の総会でさらに1ドル/バーレルの値下げと生産枠の一層の引下げに追いこまれた。

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